RIP.8

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今日は何にも面白くない話です。


感情のままにただ書き綴ります。
何も手に付かないので、何か得意な事をしていたくて書いてます。

八朔が思いもせず旅立ってしまいました。

八朔は猫です。
ご存知ない方もいるかも知れませんので簡単に説明すると我が家には
7匹の猫と1匹の犬がおります。正確には猫1匹は既に旅立っており欠番ですが。

八朔以外はいずれもペットショップからのお迎え。
どちらかと言うと、何カ月か売れ残っていた子を迎えたパターンが多いです。

世の中的に生体を販売するのはどうか?という話もありますが、
保護猫の里親となる条件が厳しく引き取る事が出来ない事情があったりします。

まぁそういう世の中的な事情はまた別の機会に論じるとして。

八朔だけは家の近所に居た野良猫でした。

そうは言っても彼はとても不思議な存在で、
我が家の近辺に居る野良猫は多くはありませんし
意外と固定的というか、この付近にはこの子という縄張りがあり、
見かける子も僅かです。

その中に八朔はいませんでした。

彼は我が家に引き取られる数週間前に突然登場し、家の近くにずっと居た子でした。
近所の噂話の域を出ませんが、どうやらどこかの家に居たけれど、その家人が施設に入ったか
亡くなったかをキッカケに野良化してしまったようです。

しかし、引き取ってみてわかったのは、彼は所謂さくら猫。
野良猫として一時的に捕獲され去勢手術を施され再び放たれた子。

ただ、野良猫にしては異常に人馴れしており、人間が大好きな子でした。

なので、野良だった時期、家に飼われていた時期、野良だった時期、みたいなものを繰り返していたのかもしれません。

残念なことに、彼は猫エイズのキャリア。
発症はしていないものの、健康状態はあまり良いものではなかった様子です。

家に来てから2か月程度、他の病気が発症し先住猫達に感染するのを避けるため、彼は別の部屋で一人で過ごしました。

同じ空間で過ごすようになってからも、彼は謎の安定感を発揮し控えめながらも堂々と家の中で過ごしていました。
元野良猫にとって他の猫は脅威となると思っていたので、妙な馴染み具合に驚いた事を覚えています。

引き取った当初、彼は眼の焦点が合わずどこかボンヤリした表情で、
大量にあった口内炎の影響からかヨダレもひどく、
正直そう長く持たずに死んでしまうのではないかと心配しましたが
時間の経過と共に目力も戻り、ヨダレもほぼなくなりました。

そういう意味では外で暮らすという事がどれだけ過酷な生活なのか、と胸が痛くなります。

それにしても彼は抱っこされたりブラッシングされるのが好きで、
自由奔放な先住猫達が人間に提供してくれない「猫をこねくり回す喜び」を提供してくれました。

コロナ禍で家に閉じこもる生活を続ける我々にとって、彼が大きな救いと癒しになったのは間違いありません。

彼が我が家に来ておよそ半年が経過したくらいのある夜明け頃、
謎の大きな音に飛び起きると、居間の床で八朔が全身を痙攣させていました。
正常な状態において自分の猫が痙攣しているのを見た時に正しい対応が出来るか自信がないのに
完全な寝起き、寝ぼけ状態だったので、なす術もなく、ただ抱き上げて大きな声で名前を呼ぶくらいしかできなかったのですが
30秒もしないで痙攣は収まりました。

病院が開くとすぐに連れて行きましたが痙攣の原因は最後まで分からず、
ただ腎臓病であった事が発覚。

まぁ、実際、野良だった時に何度か見かけましたが、彼が食べていたのはツナ缶とかそういう人間の食べ物。
善意で近所の人が与えているのでしょうけど、正直アレは猫をジワジワ殺しているようなものだと思います。

昔は猫や犬には白飯に味噌汁掛けたものを食べさせていたようなイメージがありますが、
基本人間が食べるような味付けのものを犬猫に食べさせるのは大間違い。

もちろん、彼らがそれを与えなくても、食べ物が無ければごみを漁ったりして結局人間のものを食べる事になるのかも知れませんが。

恐らくそういう今までに食べたものが原因で腎臓は良い状態ではなく、ここからは腎臓病との戦いでもありました。
毎月病院に行き血液検査と点滴、毎日の食事は専用のもので薬も飲むことになります。

正直お金もそれなりに掛かるのですが、何気に僕は彼を連れて病院に行くのが気に入ってました。
猫は普通キャリーの中に入って病院に行き、気の弱い子は始終ワーワー鳴いているものです。
実際我が家の先住猫達も基本はそのパターンです。

ただ、八朔だけはキャリー無しでおとなしく膝の上に抱かれ病院の往来や待合室で待つことが出来たので
ほんの少しだけ「ウチの子すごくない?」という小さな優越感に浸ることができるのです。
これ本当に親ばかの自己満足なのですが、僕は気に行ってました。

あと、痙攣していた時に抱き上げた事がキッカケなのかはわからないけど、
その後彼は僕の部屋を生活圏とするようになりました。

ご存知の方はご存知ですが、僕の部屋にはドンさんというお転婆な犬が居て、
基本先住猫達はハイテンション過ぎるドンさんが苦手で近寄りません。

が、八朔はドンさんをモノともせず、部屋に入ってきて
2週間くらいは小さな小競り合いを繰り広げましたが、最終的には並んで寝る程の関係性に落ち着きました。

僕の部屋は僕の仕事部屋でもあるので、文字通り昼夜を問わず三人での生活です。

仕事に疲れたりしたときは、三人でベランダに転がり夕涼みをしたり、
買ったばかりのレンズの被写体になるのも彼ら二人でした。

そんな楽しかった生活が終わりを告げたのは2週間くらい前。
ウンチが出にくいのかトイレに行っては何もせずに帰ってきて、またトイレに行く、という行動を繰り返すようになり、
病院に行って薬をもらってきたがあまり効果が無く、それどころか寝込むようになり、時折悲しいのか苦しいのか
鳴き声をあげるようになりました。

翌日病院で精密検査をしてもらうと、お腹の中に子供の拳大の塊。

猫エイズは腫瘍ができやすくなるともいわれてます。
ストレス無く過ごしてきたので正直猫エイズの事など忘れかけていましたが、
否が応でも現実に引き戻されました。
八朔は猫にしては大柄な体形でしたが、それでも大きさは尋常でなく、
僕は苦しい選択を迫られます。

・手術をせず投薬治療などで対応する
 リンパ性の腫瘍だと効果があると言われたが場所的にそうでない可能性が高い。
 根治する可能性は極めて低い。
 このまま進行すると場所的に消化器官に進行する可能性がある。
 現在進行形で痛みがあると思われる。

・手術をして切除する
 切除した部位を病理検査に回し良性であれば問題なし、悪性の場合は他に転移がないか
 継続して投薬などの治療を行う。
 最大のリスクとして麻酔をかけた事で臓器への血流量が低下し、腎臓病が悪化する可能性がある。

結果論としてこの麻酔のリスクが顕著に出て、八朔は腎臓がほぼ機能しなくなり死んだ。

ここが悔やまれる点。
僕の想像の範囲として、腎臓病が悪化する事だけを想像していた。
重い腎臓病を患う子は家で飼い主が毎日点滴をして生活するんだという話を聞いていたので
そこまでは想像した。
QoLとして、そんな状態で生きる事が猫にとって幸せなのかはわからないが、
動物の本能として命ある限り生きようとするのが本能。
生きてさえいれば一瞬でも楽しい事があるかもしれない。
そういう希望を持ちたかった。

が、現実は僕の想像を上回った。

掛かりつけの獣医さんの腕は良いので、手術自体は成功したが
腎臓の機能は悪化し、尿が作られる量が激減。
手術から3日目で、回復の兆し無しと判断され、残された時間を家で過ごす事を進められた。
その日のうちに嫁が迎えに行ったが、嫁が病院に付いた時点で体はほぼ動かず、
何度か鳴き声をあげて応答する状態だったそうだ。

病院からの帰り道、ほんの10分くらいの道のりの半ば、息子に撫でられながら八朔は旅立ったそうだ。
僕も可愛がっていたが、家族で誰よりも八朔を溺愛していた嫁に最後に会えた事が何よりの救いだったと思っている。
八朔が嫁を待っていてくれた事に心から感謝している。
思いの外、息子(殿下)も八朔を可愛がっていたので、最後に傍に居たのが殿下な事も幸せに感じる。

大きく後悔している事はないのだが、嵩む医療費に苦悶する日々がなくなってしまった事が残念です。
世話焼かせて欲しかったな。

以前から言ってますが、動物と共に生きるというのは楽しい事ばかりではありません。
だから、かわいいから飼う、という単純な思考で飼う事を決断してはいけないし
どれだけ金がかかっても世話を焼かなくては行けなくても最後まで看取るという覚悟で
飼わないといけないのだけれど。

動物と過ごす時間は、その別れまで含め、人生を豊かにしてくれます。

僕は以前は感情を表に出す事を是としていませんでした。
悲しかったり寂しかったりしても、そうでない風を装ったりしていましたが
今は、まるで子供のように泣いておりました。

おじさんがオイオイ泣く光景はさぞかし面白いんでしょうけれどひたすら泣きましたね。
なんなら今コレ書きながらも泣いてます。

そこまで泣ける程大切に思えた事が誇らしいくらいに。

彼は明日、虹の橋を渡ります。

八朔との大切な思い出としてここに書き記しておきます。

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